国民一人ひとりに番号が割り当てられるマイナンバー制度では、様々な手続きを簡素化できるなどのメリットがある反面、厳格な利用が求められます。特に企業においては厳格な管理が求められており、そのニーズに応えるために、現在、アウトソーシングによるマイナンバーサービスの提供が行われています。内容としては、アウトソーシング会社によっても違いはあるものの、大きく、収集代行サービス、管理サービスの2つがあります。会社によっては、安全なセキュリティの提供による取扱いの環境の構築、専用サイトや高度なデータセンターを設けたマイナンバーの収取、保管、使用、廃棄の支援や、運用全般に関してのコンサルティングの提供など、より細かな内容を掲げているところもあります。

マイナンバーサービス導入のメリットとしては、まず、収集代行では、入社時の事務手続増加を継続的に回避することができ、拠点や支店が多い場合でも、特定個人情報に触れる人員を人事部門のみに限定して収集を行うことができます。また、本人確認作業も代行されるために、漏洩などのリスクを回避することが可能となります。管理におけるメリットとしては、まず、企業からマイナンバーの情報を完全に分離できる点があります。多くのアウトソーシング会社では、本人と管理担当者のみがアクセス可となることや、暗号化通信や暗号化保存、データセンター管理、監視操作履歴の保存などが徹底しており、コスト面においても抑えることができるようになります。